右翼系活動家らが映画『靖国』試写会、東京・新宿のロフトプラスワン

kayosawaguchi2008-04-19

【PJ 2008年04月19日】− 18日、ロフトプラスワン ( =東京・新宿区 )で右翼系団体の活動家らが呼びかけ人となり、ドキュメンタリー映画靖国 YASUKUNI」(李纓監督)の試写会が開かれた。会場には100人を超える参加者が集まり、その様子を多くのメディアが取材をした。右翼系団体の活動家たちがなぜこの試写会を開いたか、彼らの同志に対する試写会へのお誘い文を全掲載します。

映画「靖国」試写会のご案内

 拝啓 皆様におかれましては時下益々ご清祥こととお慶び申し上げます。

 さて、今月12日より東京・大阪にて上映が予定されていたドキュメンタリー映画靖国 YASUKUNI」(李纓監督)が上映中止になったニュースが、新聞、テレビなど多くのメディアで大きく報じられております。同映画が上映中止に至る過程では、これを「反日映画」とした週刊誌報道に始まり、異例の国会議員限定試写会の開催など、様々な出来事がありましたが、マスコミの論調の多くで「右翼団体による抗議活動のために上映が中止された」という報道がされております。確かに一部団体が上映予定映画館に対して抗議活動を行いましたが、それをもって右翼全体が上映を潰したいという見解は事実と大きくずれており、実際、多くの人はまだ映画そのものを観ていないのが現状です。「表現の自由の危機」という報道も目立ちますが、表現・言論活動は映画芸術だけに限らず、政治/思想団体、活動家などすべての人にとって重要なものである事は明らかです。

 そこで、このたび様々な立場の団体/活動家/思想家に向けての「靖国 YASUKUNI」試写会を。場所はトークライブハウスのロフトプラスワンです。ここは普段から様々な思想表現のイベントを開催する場所ですので、今回も上映後に出席者の間で自由な意見交換の時間を持ちたいと思います。
                   敬具

 映画「靖国 YASUKUNI」の上映について考える会 呼び掛け人一同
阿形充規・河原博史・木村三浩・中尾征秀郎・平野悠・福田邦宏・山口申

 試写が終わってから呼びかけ人が壇上に上がり、参加者と意見交換をした。「やはり、反日映画ではないか、助成金を得る事はおかしい」「反日ではない」「多くの人に見てもらおう」「いや、多くの人に見てもらわなくていい。私は無視をする」「私たちも助成金をもらって『反映画「靖国」映画』をつくろうじゃないか」「私は助成金問題を提訴する!」などなど。

 マスコミの取材も殺到した試写会であったが、ある活動家は「自分たちは、またマスコミに使われる。これはさらに腹立たしい」と話した。ただし、今回の試写会は「マスコミ取材があるという事を承諾した上でご参加ください」と注意書きがあり、多くの人は堂々とマスコミの前で意見を述べていた。
 
 映画の上映中止問題に限らず、意見が異なる人がいる事は皆知っているが、なかなか聞けないし、聞かない。そんな空気を破る場となる事に意義があった試写会であると記者は感じた。【了】

■関連情報
映画『靖国 YASUKUNI』5月全国でロードショーが始まる
http://www.yasukuni-movie.com/

記事掲載ページ http://news.livedoor.com/article/detail/3605383/